時のすぎゆくままに

俗称:障がい者夫婦。上手くやれるわけないと否定された世の中を、なんとか、かんとか生きています。

穴探検の思い出

小学生の時の私の思い出です。苦笑

 

まだ町工場の皆さんが元気で、夜には屋台ラーメンのチャルメラの音が聞こえた時代。

私が育った街には色んなところに「穴」がありました。

赤土の斜面に明らかに人が掘ったであろう、横穴。

何重にもベニヤ板で塞いで、その上にコンクリートブロックやレンガが載った、縦穴。

風向きでメタンガスやヘドロの臭いを撒き散らす、謎の穴。

 

こういう「穴探し」が学年で流行りました。

クラスによっては、誰かが発見した「誰も知らない穴巡りツアー」が毎週末に開催。笑

たまに住宅地造成の工事でつくられた排水口を「新発見の穴」として、その穴の終端が河川の岸にあったりして、「なんだよー。つまんねぇなぁ。」ってこともあり。。

 

そんなこんなで小学校高学年の夏休み。

倒産した会社の社宅跡地の鉄柵が一時的に外された区画がありまして。

道路から近い場所は、普通の更地。

ですが奥に入っていくにつれ、だんだんと草が生い茂り、足元も泥にはまるような湿地になり、そして小高い山(崖?)の裾に誰も知らないトンネルを発見。

 

翌日にはクラスで大報告会。苦笑

仲良しグループで「その穴に行ってみよう!」となり・・

放課後に懐中電灯を持って5,6人で集合。

「入ってみる?」の問いに、沈黙の頷き合い。

はじめの50メートルくらいは立って入れました。

しかし。

途中から穴が2方向に分かれることに・・・

「どっち行く?」

「うーん・・」

「行ってみるか・・・」

右手に別れた穴に進んでいくことになりました。

はじめは立って入れた穴。

それが進むにつれて、だんだん高さが低く、狭くなる。

そして穴の壁は乾いてたのが、ヌメヌメしてきて・・・

「なんか臭いよ?」

「でも、まだ先に進めるよ?」

その頃には、しゃがんで進まなければ行けなくなり・・・

「あ、もうすぐ行き止まりだ。。」

「なんだ・・行き止まりかぁ。」

「引き返そう。」

 

そして入って来た穴の入口に戻るなり・・

「おまえらぁ!どこに入っとるんじゃ!その穴は貯水池の排水口だあ!」

と怒号を浴びながら退散した私達「ガキんちょ」。苦笑

家に帰って脱いだTシャツの背中には、赤黒いヘドロのようなものがベットリ・・

「どこに行ってきたの?」の親たちに問いに、「穴だよ。」としか答えるしかなく。。

 

それから数年後に判ったことですが、その穴は貯水池が満水になったときの排水口。

倒産した会社の社宅があったときは、深い溝掘りの上に鉄板が被せてあったそうで。

大雨の時には、排水の合図にサイレンが鳴る予告があったそうです。

 

これからお子さん達は夏休みを迎えます。

コロナ禍以前と同じではなく、コロナ禍以前よりも「開放感」が大きい夏休みです。

夏休み等の長期のお休みは、事件・事故にお子さんが巻き込まれやすい時期です。

お子さんの好奇心も大事ですが、心配な時は親御さんの付き添いをお願いします。

お子さんが事件・事故に巻き込まれてからでは「時、すでに遅し」の場合もあります。

今からお子さんと「好きなもの・興味があるもの」「夏休みの計画」を話し合っておくのも悪くないと思います。