時のすぎゆくままに

俗称:障がい者夫婦。上手くやれるわけないと否定された世の中を、なんとか、かんとか生きています。

コミュニティ

私の住んでいる町には『町内会』がある。

コロナウィルスが日本に入ってくる前、町内会の活動は今より盛んだった。

コロナウィルスという得体の知れないものが、この動きを変えた。

 

町内会は一見、休眠しているように思えた。

しかし、以前と変わらず『回覧板』は回り続けた。

そこには回を重ねるごとに、町内会役員の名が記され催事日時の記載もある。

町内でゴミの不法投棄があれば、これを防ぐのための協力を求める記載もある。

また、年度の始まり・区切りには『町内会費の支出用途・収入源』などの記載もある。

ごみ収集は曜日ごとに種類が分かれており、『ごみ収集曜日分別カレンダー』がある。

 

ここ数年で町の一部が変わったところもある。

森林は切り開かれ狭小住宅が立ち並び、『新築』という旗も並んだ。

時を間違えたのか『新築』の旗は色褪せり、『ゴースト狭小住宅』が立ち並ぶことになったのだ。

 

家はある。でも庭もなければ駐車場さえない。

 

どこの家族が、この家を買うんだろう。。。

 

時を経て、再び『オープンルーム』の旗が並んだ。

その下にイーゼルがあり、板には価格の記載がある。

新築時の半額。

おそらく原価ギリギリだろう。

 

その狭小住宅に人が住んでいるのを知ったのは、小さな曇り小窓からカーテンが見えた時からだ。その家には表札が無い。『沈黙の家族』が住んでいるのか。

 

私の町の『地域センター』には、転入時に先ほどお話しした『ごみ収集曜日分別カレンダー』を転入者の皆さんにお渡しするサービスがある。

 

地域センターの皆さんも町民も高齢者がほとんどだ。

 

確かに、『町内会に入らない』という自由もある。

日常の防犯の見回りも、災害時の呼びかけも町内会が行っている。

そして高齢の町内会長さんが、この町の生活を背負っている。

 

少なくとも私たち夫婦は『町内会』の皆さんのおかげで、町内を見る眼が変わり、助けて頂いたこともある。ありがたいと思ったことも沢山ある。

 

高齢でありながら、この町を支える・引っ張っていく、という例えようのない凄さ。

もし、お住まいの地域に『町内会』『自治会』があれば、『支えられている』。

そう思って欲しい。